どうも、だざきです。
突然ですが皆さんは、名作漫画『喰いしん坊!』をご存知でしょうか。
喰いしん坊!は今は亡き土山しげるさんの作品で、主に大食いや早食いといった食事に関することをテーマとして扱っている漫画です。
全24巻とそこそこの巻数ございますが、内容はとても面白くまた為にもなる知識が度々出ますので、まだ読んだことがないって方は是非読んでください。
で。
今回の記事はそんな名作漫画喰いしん坊!に登場するキャラ、OKFF所属の食闘士である冨津政が度々行う『潰し喰い』が邪道喰いか否かについての考察をしていくって内容の記事になります。
政は通称万力の政と呼ばれており、持ち前の大きな口と厳しいトレーニングで鍛えた顎や肉体を駆使し、「潰し喰い」と呼ばれる食べ方を使用する作中でも屈指の強キャラです。
潰し喰いは主にハンバーガーやピザといった、重ねて潰しやすい食材で使用される技ですね。
というよりも作中でそれら食材以外にこの食べ方が使われた描写はありません。
OKFF所属と言う事も理由の一つではあると思いますが、この潰し喰いは邪道喰い認定されておりまして。
ただこれには若干の疑問がありまして、もしかしたら潰し喰いは邪道喰いと断定する程の食べ方ではないんじゃないかと。
私は常々考えていました。
なので今回は、潰し喰いが邪道喰いではないと考えている理由について紹介していこうかと思います。
邪道喰いで重要な要素と思われる「誰でも”簡単”に真似できるかどうか」という条件を満たしていない
喰いしん坊!のメインテーマである邪道喰いですが、作中では明確な定義等が存在しません。
味方が使ったら正道食い、敵が使ったら邪道喰いって扱いな気がしたりしなかったり。
なので邪道喰いかどうかの判断は、作者のさじ加減次第というのが現状です。
ただ食べ方が明らかに汚い等といったものは基本的に邪道喰いとされているかと思います。
他にも色々条件があるのでしょうが、見た目が汚いという条件は確実に邪道喰いの定義の一つであると言えるでしょう。
で。
これは私自身の考えにはなりますが、「誰でも”簡単”に真似できるかどうか」ということ。
これが邪道喰いかどうかの判断をする上で重要な要素なのではと考えておりまして。
例えばですが、作中では豚まんやどら焼きを食べる際に使用した「すすり喰い」、釜揚げうどんやおでんを急速に冷ます目的で使用した「冷まし喰い」等の邪道喰いが存在します。
これらの食べ方は道具さえ準備出来れば素人でも簡単に真似ができる技と言えるでしょう。
すすり喰いはどんぶりと大量の水、冷まし喰いは大量の氷とそれを入れる器を容易するだけで真似が出来ますから。
流石に作中で食べている量の再現は無理としても、食べ方を真似するだけなら素人でも簡単に真似出来るのではないでしょうか。
しかし富津政の『潰し喰い』やハンター錠二の『二丁喰い』、鳥飼飛男の『通天閣喰い』なんかはそう簡単に真似出来るものではありません。
「二丁喰い」や「通天閣喰い」も特定のキャラ以外が使用したら邪道喰いになるのではないか?
喰いしん坊!主人公である大原満太郎やその師にして最大のライバルであるハンター錠二が使用する技に「二丁喰い」という技があります。
これは箸を両手に持って交互に食べ進める事で、通常よりも早い速度での食事や熱冷ましを可能にするという技です。
また喰いしん坊!には他にも「邪道喰いはよせーーっ」という有名なセリフを言い放たれた鳥飼飛男が使用する技、食事の際着席した状態ではなく起立した状態でいきおいよく麺類を啜る「通天閣喰い」という技もあります。
この二つの技ですが、作中では邪道喰い認定されていません。
主人公サイドのキャラが使っているからといった元も子もない理由も含まれているかもしれませんが、これは誰でも簡単に真似できる技ではないから、また見た目が派手で観客を魅せる技にまで昇華させている等といった理由から邪道喰い認定されていないのではないでしょうか。
素人が二丁喰いを真似しようものなら上手く食材を掴めずにボトボト落とし、結果見た目が汚い食べ方になるでしょう。
実際作中でもカレーうどん勝負やたこ焼き勝負で二丁喰い素人が真似をしましたが、まともに掴めずボトボト落とすことから明らかに汚い見た目の食べ方となっていました。
通天閣喰いも素人が真似したらまず啜ることが出来ませんので、当然汚い食べ方となります。
二丁喰いと同じくカレーうどん勝負で素人が真似した結果、上手く啜れず途中で麺が切れて器に落ちた際汁が跳ねる等汚い見た目となっていましたね。
このように訓練しないと容易に真似できない、かつ訓練した者が使用すると何かそれっぽく見える技は、喰いしん坊!では邪道喰いではないとされているように思えます。
二丁食いも通天閣喰いも真似をしようとするだけなら誰でも出来るでしょうが、その技を成立させようとした場合にはそれ相応の訓練が必要となるでしょう。
しかしそれは潰し喰いにも同様の事が言えると思うわけです私は。
「潰し喰い」も冨津政だからこそ綺麗に出来るけど、それ以外のキャラが真似しようものなら汚くなる
冨津政の潰し喰いは上でも書きました通り、作中ではハンバーガーやピザといった潰しやすい食材でのみ使用されています。
潰し喰いは冨津政の
・りんごを丸かじりできる程に常人より遥かに大きい口
・半ゆでのタコを食べ続けることで鍛えた強靭な顎
・激しい筋力トレーニングで鍛えた肉体
等といった要素が絡み合って初めて上手く使用できる技です。
これら条件を満たしていないキャラが使用しても潰す際見た目が汚くなるでしょうし、また仮に上手く潰せたとしても食材を口に運ぶ際上手く食べられずボロボロこぼす可能性が高くなることでしょう。
しかし冨津政はこういった条件を諸々クリアしているため、潰し喰いという技を綺麗に使用する事が出来ており、結果邪道喰いというよりかは二丁喰いや通天閣喰い等といった技と同等の扱いを受けてもいいのでは、と私は考えているわけです。
どの技も同じような欠点を抱えている
この潰し喰いという食べ方は作中でほとんど使用されていませんが、作中最強キャラである西山清志とのハンバーガー勝負で使用し、その際焦りから後半潰し方や食べ方が汚くなるといったアクシデントが発生しました。
そうなった原因は主に冨津政のクソ雑魚メンタルのせいですが、それがなくても焦りや疲労等といった要素から後半は食べ方が汚くなるという欠点を抱えている、と言えますね。
ですがこれは他の食べ方にも同じことが言えないでしょうか。
実際大原満太郎やハンター錠二が使用する二丁喰いでも、太巻き勝負で同様の問題が発生しました。
また通天閣喰いも、後半啜る力が弱くなって啜れなくなると途中で落とす、といったように食べ方が汚くなってしまうリスクをはらんでいます。
このようにどの技も同様の欠点を抱えており、後半になるに連れてその欠点が顔を出しやすいくなるため、失敗したら汚くなるから邪道喰いというような理由が潰し喰いだけに適用されるというのは不公平ではないでしょうか。
いや不公平です。
不公平!!
結論:潰し喰いは二丁喰い等と同様に訓練をしないと真似できない技であるので邪道喰いではない
といった感じの理由から、潰し喰いは邪道喰いではないのではと私は考えております。
潰し喰いは二丁喰いや通天閣喰いと同様に、使用者によってテクニックにも邪道喰いにもなる可能性を秘めている技と言えるでしょう。
それに作中でも豚まんすすり喰い等とは違い、明らかな嫌悪感といった反応はされていなかったように思える。
むしろ良い意味での驚きがあったような。
初めて使用したのは序盤のハンバーガー勝負でしたが、そこでも食べ方が汚いというよりは「そんな食べ方出来るの!?」といった感じで驚愕の色が強かったと個人的には思ったり思わなかったり。
すすり喰いなんかは初っ端から引かれてましたね。
実際私も目の前で潰し喰いを見せられたとしたら、嫌悪感より単純にそんなの出来るんだって驚愕の反応を示すでしょう。
皆さんも1回くらいは真似したことありますよね?
ありますよね!?
なので潰し喰いは邪道喰いというよりも、大食い・早食いのテクニックと考えるのが自然ではないでしょうか。
異論は認めます。
はい。
といった感じで今回の記事はこれで終わり。
もしよろしければ他の記事なんかも読んでいただければ嬉しいです。
以上。